無機塗料って知っていますか?
まずは無機塗料について説明します。
無機物、有機物に関して簡単に言うと、無機物は人が作り出すものではない鉱物などの事で、有機物は人が作り出す化学物質などの事です。
無機物は、紫外線などが当たり続けても劣化しにくいという性質を持っているので、ビルのガラスや石などは、長年太陽に当たり続けていても多少劣化するのみで、樹脂塗料のようにぼろぼろに崩れる事はありません。
そして無機塗料は、この紫外線を浴びても崩れない無機物を塗料に応用すれば、より強い塗料が出来るのではないかということで開発されたものです。ただし、実際には無機物は固すぎて塗料として使用することができないので、無機物の耐久性を活かしつつ、有機物を混ぜて作られています。
メリットとデメリット
〖メリット〗
1.メンテナンス回数削減
無機塗料の耐用年数は20~25年で、高耐候性に優れているので、きれいな外壁を長く保つことが出来て1回の外壁塗装や屋根にかかる費用は高額ですが、短いスパンでのメンテナンスも不要なので、予算に余裕があり、何度も住宅を工事したくない方にオススメの塗料です。
2.燃えにくい性質
燃えにくさの事を「難燃性」「不燃性」と言い、有機樹脂だけの塗料に比べて、鉱物などを含む無機物を使用した無機塗料は、燃えづらい性質があります。しかし、先述の通り、無機塗料にも有機樹脂などの無機物以外の物も配合されているので、全く燃えない、というわけではありません。
3.防汚性と低汚染性
汚れにくい性質の事を「低汚染性」、非常に汚れにくいことを「超低汚染性」と表現する場合があり、無機塗料には超低汚染性のものも多くあります。無機物を配合した無機塗料がなぜ汚れにくいのかは、以下の理由があります。
まず親水性という水と非常になじむ性質がある為、汚れが表面についたとしても、雨が降った際に汚れと壁の間に水が入り込んで、水と一緒に汚れも流してくれます。
光触媒塗料にも同じような性質がありますが、この親水性は配合した無機物にそういう性質がある、というわけではなく、あくまで親水性の材料を混ぜているから親水性の状態を維持出来ていると考えてください。
次に、無機物が配合されている無機塗料は、静電気が有機樹脂塗料よりも起こりづらい為、ゴミ等の汚れがつきにくいです。
〖デメリット〗
1.価格が高い
無機塗料はより優れた耐候性、汚れにくさを実現するために、無機物が配合されています。それ故、通常の塗料よりは高い傾向にあります。
2.業者の技術、品質が求められる
塗料の中でも高耐候性で高機能な無機塗料のポテンシャルを引き出すには、正しく塗装する必要があり、塗装をする業者の技術力が低いと、どのような塗料であっても数年で剥がれてしまいます。
無機塗料ももちろん例外ではなく、高圧洗浄、ケレンなどの下地処理、下塗り、中塗り、上塗りと乾燥時間や攪拌する塗料の量を守りながら、しっかりと施工を行う必要があります。どれか一つでも間違えたり、手を抜いたりすると数年で剥がれて、塗料の耐用年数まで持たずに寿命がきてしまいます。
3.艶が消せない(5分艶、3分艶などは可)
塗料には仕上がりにツヤがあるものと、ツヤがないものが存在します。全ての塗料に2種類あるわけでなく、無機塗料の仕上がりは、ツヤがあるもののみになります。
大手メーカーからはツヤを完全に消せる高機能な無機塗料は出ておらず、消すことが出来たとしても艶調整を行って5~3分艶までのようです。ただ、せっかくの高耐候性無機塗料なので、出来れば調整しない方が良いです。艶を調整すると、塗りムラが出来やすくなってしまうので、全くツヤがない仕上がりを希望する場合には不向きな塗料になります。
〚補足〛
本当に20年物間、メンテナンスしなくても大丈夫なのでしょうか?
立地条件によって外壁の塗料自体は持つかもしれませんが、シーリングやその他の付帯部分が劣化してくるので、20年間完全ノーメンテナンスは、現実的には厳しいと思って下さい。
〜豆知識〜
耐用年数が長い、汚れにくい、燃えにくいなどのメリットがある無機塗料ですが、それは大手メーカーが作っている信頼出来る塗料である場合のみのお話しです。先述いたしましたが、大手メーカーとは日本ペイント、関西ペイント、エスケー化研のみなので、それ以外のメーカーの無機塗料は基本的にやめておいた方が良いでしょう。
信頼出来ないメーカーというのは無機塗料でなくても不安が残る部分が多く、「20~30年ほど持つといわれた塗料が数ヶ月で剥がれてきた」なんてことは本当によくあることです。10年保証がついている塗料だとしても、「施工には問題ないので保証対象外」などで悔しい思いをされている方もたくさんいます。
このような場合は、保証されていないのと同じなので、どのような理由があっても、大手メーカー以外の塗料は控えておいた方が良いです。
もちろん、大手メーカー以外の塗料であっても、すばらしいものはあるのかもしれませんが、判断する材料がありません。それを自身の家で試すとなるとリスクが高すぎるのです。本当にもつかどうかがわからないような「30年もつ塗料」よりも、信頼出来る大手メーカーの「20年もつ塗料」の方がずっと安心です。
無機塗料というのは「非常に良い塗料」というイメージがついており、多少高くても売れる塗料なので、多くのメーカーが無機塗料を作っています。しかし信頼出来るのは一握りなので、十分に見定めた上で使用しましょう。
善し悪しが判断できなければ、無機塗料を無理に使う必要はなく、シリコン塗料やフッ素塗料でも十分です。
もう一点気をつけておきたいのは、いくら信頼できる大手メーカーの塗料であったとしても、施工方法でどうとでも低品質になり得ます。例えば、下地処理をしっかり行っていない、塗料を薄めて使うなどの手抜き工事です。そういった手抜き工事を行わない、しっかりとまじめに施工出来る業者を探す事も必要です。
木下塗装では無機塗料での実績も多数有りますのでお任せください♩
長くなりましたが、お読みくださりありがとうございます!
石狩商工会議所加盟
国家資格〖1級塗装技能士〗資格保有
塗装の事なら石狩の木下塗装へ!
石狩以外の札幌市、札幌市近郊の皆様も木下塗装へお任せください♩
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